Q.オーナー所有の株式をオーナーの子供が設立した資産管理会社に売却することによるメリットを教えてください。
A.オーナーの子供が資産管理会社を設立し、その資産管理会社がオーナー所有の会社の株式を買い取ります。これにより、今後は、子供が会社の株式を資産管理会社を通じて保有することになります。資産管理会社設立の効果は次の2つです。
(1) 将来の株価上昇の抑制
資産管理会社への株式の移転は譲渡時の時価で行いますが、その後会社が成長した場合、株式移転時の時価から値上がりした部分については、資産管理会社の株式評価の際に37%が減額されます。
したがって、株式を資産管理会社を通じて保有することで、今後の株価上昇分のうち1/3強(※)について、減額することが可能となります。
※理由:純資産価額方式における評価差額に対する法人税額等、相当額は評価時期が平成28年4月1日以降、評価差額×37%とされているため。
(2) オーナーの持株数の減少
資産管理会社に株式を売却することで、オーナーの持株数が減少します。また、資産管理会社の株主を子供とすることで、オーナーの相続財産から自社株を切り離すことができます。
さらに株式の売却代金は、将来の相続税の納税資金として確保することができます。